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FT-86コンセプト 2010/4/9



名車ハチロクをモチーフにしたNEWスポーツ

シルビアやRX-7といった、意のままに操る楽しさが味わえるホットなFRスポーツの多くが市場から姿を消して久しい。
そんななか、2009年秋の東京モーターショーで発表され、大きな話題となっているのがトヨタのFT-86コンセプト。
手頃なサイズと価格を目指した小型FRスポーツとして位置づけているが、かつてはライトウエイトスポーツの代名詞でもあった名車ハチロク(AE86カローラレビン/スプリンタートレノ)を現代に甦らせたコンセプトモデルとあって、市販化に向けたファンや業界の期待は大きい。

スバル製水平対向をフロントミッドに搭載したFR

全幅4160mm×1760mmという比較的コンパクトなFRスポーツであること以外に、このFT-86コンセプトはトヨタとスバルが共同で開発を進めている点も見逃せない。
馬力などの詳細はまだ未公開だが、スバルご自慢の水平対向2.0L4気筒NAエンジンを低い位置に搭載し、低重心を追求。
さらに前後の搭載位置もなるべくバルクヘッド側に近づけたフロントミッドシップ方式を採用し、重量配分の適正化も図られている。
当然、トランスミッションもこのレイアウトに合わせて開発された6速MTが組み合わせられる。

新世代スポーツに相応しいアグレッシブかつ精悍なファルム

斬新なのはメカニズムだけではない。
オーソドックスなスポーティカースタイルを採用し、3ドアハッチバックのイメージが強かった当時のハチロクに対して、鋭く切れ込んだヘッドライトやグラマラスなフォルム、疾走感あふれるプレスラインなど、エクステリアも本格派FRスポーツとして徹底的に作り込まれているのが特徴。
また、4160mmという全長は4180~4215mmのハチロクよりも短いにも関わらず、前後のオーバーハングを極端に短くすることで、2570mmのホイールベースを確保。
これは1.6Lだったハチロクの2400mmはもちろん、2.0Lクラスの一般的なスポーツクーペをも凌駕する数値で、4シーターのゆったりとした居住空間が生み出されている。

ターボモデルやSTIバージョンの登場にも期待

気になる市販化は2011年秋の東京モーターショーでお披露目をした後、国内販売をスタートするのではないかと見られている。
価格については、装備を簡略化して200万円台前半を希望する声もあるが、安全性の確保や環境への配慮、タイヤ&ホイールの大径化といった要素を考えると200万円台後半もやむを得ないという意見も多い。
また、2010年1月に開催された東京オートサロンでは、タービンやインタークーラーでエンジンの出力強化を図り、エクステリアもカーボンボンネットや大型のリアウイングで武装したFT-86 Gスポーツコンセプトが出展。
さらにスバル主導のSTIモデルの存在も噂されるなど、バリエーションや派生モデルといった広がりも期待できる新星となりそうだ。







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