TOYOTA FT-86Ⅱ Concept 日本初上陸ﾚﾎﾟｰﾄ! 2010/8/19

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FT-86の進化ﾊﾞｰｼﾞｮﾝが日本初上陸

FT-86という開発ｺｰﾄﾞﾈｰﾑを与えられ、ﾄﾖﾀがすべてのｸﾙﾏに発信するﾒｯｾｰｼﾞとして開発を進めている次世代ｺﾝﾊﾟｸﾄｽﾎﾟｰﾂ。
2009年秋のﾓｰﾀｰｼｮｰに『FT-86 Concept』として初めて姿を現わし、2011年3月のｼﾞｭﾈｰﾌﾞﾓｰﾀｰｼｮｰでは市販化に向けてﾘﾌｧｲﾝが加えられた『FT-86Ⅱ Concept』へと進化した。
この進化ﾓﾃﾞﾙの発表は自動車専門誌に限らず、一般誌や新聞、Webなどでも大きく報じられ、｢早く生でその姿を見てみたい｣というﾌｧﾝや業界関係者の期待は最高潮に達していた。
そして、日本でのお披露目を熱望する声に応え、FT-86Ⅱｺﾝｾﾌﾟﾄがついに日本初上陸。
ﾊﾁﾛｸの日にちなみ、2011年8月6日に富士ｽﾋﾟｰﾄﾞｳｪｲで開催された"Fuji 86Style 2011"というAE86ｲﾍﾞﾝﾄにおいて、国内で初めて一般公開された。

日本初公開のﾌｫﾙﾑをじっくりﾁｪｯｸ

これまで雑誌やWebの画像では何度も見ていたが、｢200万円台で販売されるｽﾎﾟｰﾂﾓﾃﾞﾙとしてはかなりｽﾀｲﾘｯｼｭで存在感があるし、ｶｯｺｲｲ｣というのが、改めて生で実物を見た率直な感想。
FRｽﾎﾟｰﾂらしいｸﾞﾗﾏﾗｽなﾌｫﾙﾑにｴｯｼﾞの強いｷｬﾗｸﾀｰﾗｲﾝや斬新な意匠のLEDﾃﾞｲﾗｲﾄなども採用され、ｽﾎﾟｰﾂｶｰの伝統を堅守しながら、柔軟に最新のﾄﾚﾝﾄﾞが組み込まれているのが印象的。
ｱｸﾞﾚｯｼﾌﾞなﾌﾛﾝﾄﾌｪｲｽだけでなく、ﾃﾞｨﾌｭｰｻﾞｰと一体になった凝ったﾘｱﾊﾞﾝﾊﾟｰの造形は、必ずや後続車に強烈なｲﾝﾊﾟｸﾄを与えるはずだ。
これなら往年のﾊﾁﾛｸﾌﾘｰｸやﾃﾞｨｰﾌﾟなｽﾎﾟｰﾂｶｰ&ﾁｭｰﾆﾝｸﾞﾌｧﾝもきっと魅了されるに違いない。

展示車両のｶﾞｰﾄﾞは想像以上に厳重

ただし、会場ではｽﾍﾟｯｸなどは一切発表されず、ｳｲﾝﾄﾞｰはすべて真っ黒のｽﾓｰｸで覆われていて車内はまったく見えない。
ｴﾝｼﾞﾝﾙｰﾑが堅く閉ざされているのはもちろんのこと、ﾌﾛｱ下面もﾀﾞﾐｰのﾌﾗｯﾄﾊﾟﾈﾙで覆われ、ﾒｶﾆｶﾙなﾌﾟﾛﾌｨｰﾙを推測することもできない状態。
まだまだ情報流出に対するｶﾞｰﾄﾞは堅く、残念ながら展示車両からはｼﾞｭﾈｰﾌﾞｼｮｰで発表された情報以上の収穫はなかった。

すべては東京ﾓｰﾀｰｼｮｰ2011で明かされる

その一方で、これまでFT-86について報道されていなかった内容をﾁﾗﾎﾗと伺い知ることができたのが、特設会場で開かれたﾄｰｸｼｮｰだった。
ﾄﾞﾘｷﾝの愛称で知られるﾚｰｼﾝｸﾞﾄﾞﾗｲﾊﾞｰの土屋圭市氏がﾎｽﾄとなり、FT-86開発担当の多田ﾁｰﾌｴﾝｼﾞﾆｱが開発秘話やFT-86の方向性などについて、現段階で明かすことができるｷﾞﾘｷﾞﾘのﾗｲﾝで、ほんの少しだけ話してくれた。
その内容をざっとまとめてみると以下の通り。

詳細なｽﾍﾟｯｸやﾌﾟﾛﾌｨｰﾙなどの多くは、12月2日から東京ﾋﾞｯｸﾞｻｲﾄで開催される東京ﾓｰﾀｰｼｮｰで市販直前ﾓﾃﾞﾙとともに公開される。
2012年3月と予想される発売時期や250万円前後と噂されている車両価格帯も発表される見込み。

FT-86は正式な車名ではなく、あくまでも社内の開発ｺｰﾄﾞﾈｰﾑ。
FT-86のFTは｢頭文字Dの藤原豆腐店では?｣という噂もあるが、Future TOYOTAという意味で、ﾄﾖﾀの開発ｺｰﾄﾞのすべてにこのFTが付いているというのが真相。
車名はまだ公表できないが、それぞれの国や地域によって、異なるﾈｰﾐﾝｸﾞが与えられる。

最新のｽﾎﾟｰﾂﾓﾃﾞﾙでは目玉となっている電子ﾃｸﾉﾛｼﾞｰの使用は最小限に抑え、ﾎﾞﾃﾞｨ剛性やｼﾞｵﾒﾄﾘｰなどに開発のｺｽﾄや労力を集中させ、ｸﾙﾏを操る興奮とｲｼﾞる楽しみを尊重したﾓﾃﾞﾙになる。
また、一部で噂されたﾀｰﾎﾞや4WDは｢当面設定されないのでは…｣というﾆｭｱﾝｽの発言も。
いずれにしても12月の東京ﾓｰﾀｰｼｮｰまで待てば、ﾌｧﾝ待望のFRｽﾎﾟｰﾂの全貌が見えてくるはずだ。



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