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カローラ生誕50年にみる、日本の大衆乗用車とは

コラム (2016/08/17)

「カローラ」と聞けば、日本を代表する乗用車と多くの人がイメージ可能なほど、日本の大衆乗用車としてその地位を保っている。1966年、トヨタが日本国内に送り出した小型大衆乗用車はそれから11代50年という長きにわたり、日本をはじめ、世界の道路を走り続けている。

・「普通」が成功のカギに
トヨタ自動車のプレスリリースによると、カローラは、「人目をひく、美しいスタイルのハイ・コンパクトカー」をイメージして「カローラ(ラテン語で花の冠の意)」と命名されたという。以来、時代とともにさまざまな進化を遂げながら50年という半世紀にわたり、その名称のまま日本の大衆車としての地位を守り続けているのは、驚くべきことといえる。というのも、かつてカローラとしのぎを削っていたライバルメーカーの車両は今や存続していないからだ。たとえば、日産車は「サニー」がその対抗馬であり、長らく日本の大衆車としてこの2台が双璧を成していたが、サニーは2004年をもって日本国内でのブランドは消滅。後継車はあるものの、車両名としては存続していない。ちなみに、普通自動車全体としては、マツダのファミリアが1963年に誕生し、現在も商用車が同じ名前で継続して販売されていることから、長命ブランドとしては、2番目になる。カローラが長く大衆車として受け入れられてきたのは、その背景にあるクルマの「コンセプト」による。かつて自動車が高嶺の花であった時代から、文字通り「大衆車」として購入対象となり、その選択肢として大事であったのは、「普通であること」だったと考えられる。だがしかし、それは「可もなく不可もなく」の普通ではなく、「ちょっと背伸びした」普通でもあったことも忘れてはならないポイントといえる。

・ユーザーの上位志向をくすぐったクルマ
「ちょっと背伸びした」普通というコンセプトを大いに盛り込んだ車両は、つねに購入を検討するユーザーの心をくすぐり続けたことは、初代カローラの開発ポイントにも見ることができる。先述のプレスリリースにも、「初代カローラは、クルマのあらゆる面で80点以上を実現すべきであるという『80点主義+α(アルファ)』の発想のもと、開発された。その『+α』として、クルマの走りのイメージを体現させることをねらいに、『赤色』の内装を組み合わせ、『スポーティさ』を追求した。」とある。少し高目の平均点と「+α」の付加価値が合わされば、ユーザーの満足度も大きく向上するというもの。つまり、内外装にはデラックス感、高速道路の拡張に合わせた巡航性に対し、乗り心地にもより高い完成度を追求したことが、「普通以上の普通」を体感できるクルマだと、ユーザーからの高評価に繋がったと見ることができる。

・「プラス100ccの余裕」
ちょっと背伸びした普通を体現するために、搭載するエンジンにもこだわりを見ることができる。当初、開発部隊は1000ccエンジンの搭載が計画されていたが、ライバル社の日産が同様に小型乗用車の開発を進めているという情報を受け、排気量を100cc拡大した1100ccへと変更。この100cc拡大は、広告にも活用され、「プラス100ccの余裕」といフレーズが使われたという。結果的にも、このプラス100ccが「普通以上の普通」を求めるユーザーの心をつかみ、ライバル車両と比較しても販売ポイントとして割安感が高く取りあげられ、人気を博したという。結果、新型車両が誕生するたびに、カローラは時代の変化に応じた価値を創造し続けてきた。4ドアセダンを皮切りに、カローラとしての派生車種はスポーツクーペ、5ドアバンなど、バリエーションも増加した。っそして2015年には、国内販売台数累計で1千万台を突破。もちろん日本初となる快挙でもあった。

・さらなる高みへ
1969年度には、日本国内での年間販売台数において首位を獲得。2001年度まで33年にわたり、車名別日本国内販売台数第1位の座に君臨するという金字塔を打ち立てた。現在、世界154カ国で販売されており、文字通り、トヨタいや日本を代表する小型乗用車であることに違いはない。現在、11代目となる車両は2013年にデビュー。グローバルな販売に合わせ、北米仕様、欧州仕様、東南アジア仕様、中国仕様など、各国のニーズに見合った車両を生産している。今でこそ、トヨタの車両としてイメージするのは、「プリウス」なのかもしれない。だが、現在も販売台数として常に上位にランキングする、「ベテラン優等生」であることも事実だ。現在、日本国内では、若者によるクルマ離れが多くなり、加えて軽自動車の高級・高性能化など、いわゆる「5ナンバー」の4ドアセダンの立場は決して安泰とは言えない。しかしながら、このカローラは「鉄板」の強みがあるからこそ、高い販売台数を確保し続けていると考えて良いだろう。それこそが「ちょっと背伸びした普通」なのではないだろうか。近年、大型化してきた車両に対し、カローラはあくまでも「5ナンバー」を継続。いつの時代も、どの世代にも「便利と安心」を届け続けていると思われる。正直、今の時代「ちょっと背伸び」という表現はふさわしくないかもしれない。だが、「ちょっとした」着眼点によって生み出されるカローラは、いつもその時代にしっかりとマッチングした一台になって存在し続けている。この先も、時代に合わせて変化し続けるカローラに注目したい。



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