中古車買取/販売・中古車査定情報,中古車検索やスポーツカー買い取り/査定のGTNET

燃料電池車、コンビニへ配達

コラム (2018/06/08)

今や、なくてはならないもののひとつ、コンビニエンスストア。24時間眠らない店舗で入手できるアイテムは生活用品全般にわたり、食用品はもとより、急に必要となったものでもたいてい事足りる便利な存在だ。そのコンビニの流通において、トヨタとセブンー入れ運・ジャパンが共同プロジェクトを立ち上げた。その内容とは?

・電気より水素
トヨタとセブンーイレブン・ジャパン(以下、セブン)が発表した共同プロジェクト。それは、セブンの全国2万店を超す店舗網と物流網を対象に、セブンの商品をトヨタの燃料電池トラックで運ぶ、というもの。燃料電池、すなわち水素を活用する動力で車両を動かすエコカーであり、一般的にFCVと呼ばれている。共同プロジェクトは2019年春から順次進めていくとした。

協業によるメリットはなにか。セブン側は物流による省エネルギーと二酸化炭素の排出低減を推進することができる。そしてトヨタ側は得意とするFCV車両の普及を後押しすることができる。現時点で一般車両としては電気自動車(EV)が次世代のエコカーとして位置づけされているが、FCV車両はいまひとつ普及力に欠ける。それもそのはず、なんといっても車両価格が高額だからだ。トヨタが現在発売している燃料電池車「ミライ」は、実質700万円台が主流。また、燃料補給のステーション数も日本国内でおよそ100箇所をわずか。利便性でEV(電気自動車)に対して大きな遅れをとっているのも事実であり、どちらかというと、官庁や自治体レベルで使用する車両として導入されるレベルに留まっているといっても過言ではないだろう。

両社によるプロジェクト発表時には、トヨタが新たに開発した小型FC・3トントラックが公開された。燃料電池はミライ同様、FCユニットを転用して使われており、水素で発電した電気はトラックの動力に加え荷室の冷蔵にも使われるという。もともとコンビニの荷物は冷蔵品が多く含まれる。冷やすために電気を必要ため、EVでは航続距離が短くなることが避けられない。しかし、FCVであればこの弱点を補いやすい。さらに、FCVの充電時間はEVよりはるかに短いメリットがある。EVよりもFCVのほうが、コンビニの物流網を考慮した場合に適しているというわけだ。また、車両が3トンと小型であったことから、今後、商用車でのFCユニットの共用が可能となれば、車両の増加によってコストダウンを期待することも可能としている。セブンでは、まず首都圏に2台を導入。水素ステーションを併設する東京の大田区の店舗をメインに、1日200kmほどを走り、冷蔵商品を運ぶとしている。


・拡大期待のFCV
セブンでは、今後FCトラックの導入を首都圏に留まることなく全社全地域に入れたいとしており、車両を提供するトヨタによってもかなりの追い風になるのは確かだ。コンビニなどに代表される物流トラックは走行ルートが決まっており、FCVと相性がいい。これはバスにも適用されることで、すでに東京都では都営バスにFCバス「ソラ」を導入しているという。乗用車ではEVにアドバンテージがあるものの、トラック・バスの分野においてFCVが全国で普及すればインフラも整備されることになり、ひいては乗用車での利用という可能性につながっていくのでは、という期待を抱く。世界で年間3万台以上のFCV販売と普及を目指すトヨタにとって、大きな一歩につながる共同プロジェクトだと言える。

なお、共同プロジェクトとしての具体例としては、コンビニ店舗において、FC発電機のほかハイブリッド車のバッテリーを再利用した蓄電池を太陽光発電と組み合わせ、再生可能エネルギーの比率を高める「次世代型店舗」を順次構築していくことになる。いわゆる環境配慮型コンビニ、の実現を進めていくというわけだ。セブンの配送トラックはおよそ6000台。現時点でエコカーの割合はおよそ15%だというが、2020年をメドにその割合を20%まで高めて行く予定としている。また、店舗での再生可能エネルギー利用において、2030年までに現在の数%から20%引き上げることや、二酸化炭素排出量を13年比でおよそ27%削減したいという目標も掲げている。街中を走る物流トラックから排気ガスが減り、地球にやさしい車両による配送が広がれば、地球温暖化の加速を少しでも緩めることができるのではないだろうか。



車/中古車買取査定TOPへ > NEWS Report一覧 > 燃料電池車、コンビニへ配達
■無料査定 GTNETではこれまでの実績をもとにスポーツカーの高価買取を行います。
GTNETでは、新車・中古車・スポーツカー・スーパーカーなど様々な種類の車の販売・買取・査定・下取りなどを行っています。
◆中古車販売検索TOP
◆スポーツカー無料査定申込
◆新車情報
◆GTNET店舗検索
◆車/中古車買取・査定TOPへ

Copyright(C) 2008-2016 GTNET.inc All rights reserved.