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自動運転バス、大阪を走る

コラム (2019/12/21)

自動運転による乗用車の開発が進む中、先日、大阪で自動運転バスの試乗会が行われた。実施したのは、大阪メトロと大阪シティバス。今後は路線バスでの実用化に向けての実証実験を行うとしている。2025年に開催が決定している大阪万国博覧会での導入も視野に、本腰を入れてプロジェクトが進むようだ。

・グランフロント大阪周辺を試走
12月16日、大阪市北区にあるグランフロント大阪近くにお目見えしたホワイトボディのバス。フランスのベンチャー企業「NAVYA(ナビア)社」が製造した電気自動車「ARMA(アルマ)」だ。全長4.75m、全幅2.11m、全高2.65mのコンパクトサイズで定員は15名、11名分の座席を備え、充電での航続時間は最長9時間という。機能としての速度は時速25kmだが、推奨する速度は時速20km。ゆっくり加減速を行うことができるため、乗客がバランスを崩しにくいという。車両としてすでに世界20ヶ国、116台が導入済みであり、日本でも2017年から試乗会や実証実験が行われてきたが、大阪での実施は今回が初めてとなった。

この日、報道時向けに行われた試乗会で、ハンドルのない自動運転バス「アルマ」はGPSやセンサーで位置や周囲の状況をとらえ、ハンドルのないバスとして往復およそ600mのコースを時速10kmで自律走行。緊急時対応のため運転手が乗車していたが、試乗会では障害物に見立てた三角コーンや自動車が道路上に設置される中、自動で避けたり手前で停止したという。障害物を検知するのは、レーザースキャナー「3D LiDAR」などを利用する。あらかじめ設定したルートを自律走行するが、走行速度や車両に設置されたセンサーによる障害物の検知範囲などは、企画を担うソフトバンクの子会社「SBドライブ」が走行環境に合わせて設定している。また、走行情報はSBドライブが提供する自動運転バス運行プラットフォーム「Dispatcher(ディスパッチャー)」と連携させることができる。このディスパッチャーを使用することで、遠隔地からも走行監視をはじめ、車両の停止、発進や運転手(周囲を監視するため乗車)へ指示などを行うことができるという。ハンドルのないアルマだが、手動運転時にはコントローラーで指示を行い、また万が一、障害物にぶつかりそうな場合はスタッフが緊急ブレーキボタンを押して停車させることも可能となっている。

・スマート都市構築をサポートできるか
大阪メトロと大阪シティバスが今回の実証実験に取り組むことになったのは、「生活まちづくり企業」として、また、交通弱者やインバウンド需要、将来的な運転手不足などに対応するため、としている。16日の報道各社対象の試乗会後、17、18日の両日には事前に応募した250人の乗客を対象に試乗会も開催された。また、大阪シティバスではSBドライブと共同で実証実験を継続。今月下旬から2025年に開催される大阪万国博覧会の会場となる大阪市此花区にある人工島、夢洲とその周辺を結ぶルートで、日野自動車製の「日野ポンチョ」を改造した自動運転バスを走行させる。ここでは、走行性能等の技術面の確認や課題を抽出、さらに自動運転精度の向上に必要な信号機データとの協調確認、また周辺地域の社会的受容性を醸成させることを目的としている。つまり、公共道路を走行することでより多くの市民に対し、理解と認知を深めてもらおうというのが狙いとなる。なお、2020年1月20日から22日、さらに同月25、26日の計5日間には試乗会を実施。この期間には一般客を対象に乗車可能になるとしている。残念ながらすでに応募受付は終了しているが、実用化に向けて具体的な一歩を踏み出したことは明らかだ。

現時点では周囲を監視する必要がある「レベル2」の段階であるとしているが、来年度には緊急時だけ人が介入、操作する「レベル3」での運転を目指すとしている。最も早い段階として、2020年度には市内湾岸部の4路線、さらに2025年度には20路線での導入を計画しているという。労働人口の減少に危機感を持つ中、バスの運転手の人手不足は現時点でもすでに深刻な問題としてとらえており、負担軽減を見越して導入に向けて本腰を入れることになった。

生活の足として身近な存在であるバス交通。2025年に開催される大阪万博に向けた導入という捉え方よりも、むしろ近い将来に向けて市民生活をより充実させるために必要な取り組みと見ていいのではないだろうか。



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