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開幕が待ち遠しいモータースポーツ、今季のSUPER GTは?その2

コラム (2020/05/21)

コロナ禍によって一部の都道府県でいまだ緊急事態宣言が継続している日本。ここへきて、大阪、京都、兵庫の関西2府1県で宣言解除に向けて詰めの検討が進んでいるという。早ければ5月21日の判断次第で、上記の2府1県ではついに緊急事態宣言解除の日を迎えることとなる。一方で夏の風物詩でもある高校野球は春のセンバツに続き、夏の甲子園も開催中止が決定した。春夏にわたり開催中止となったのは戦後初という。高校野球開催と同じように、全国広範囲からの移動を伴うモータースポーツイベントの再開は、現時点で7月11日からのSUPER GT岡山戦が予定されているが、果たしてこのまま実現となるか。今回のモータースポーツコラムでは、今シーズンのSUPER GTにおける”変更点”に注目した。

・2020年の”変革”_改定その1
ウィンターシーズン中も国内外で精力的にテストを行い、2月以降は日本国内での公式テストを経て開幕戦に向けて徐々にヒートアップするのが常例となっているSUPER GT。2月に入ると、SUPER GTを司るGTAことGTアソシエイションからSUPER GT参戦エントラントに向けて今シーズンの規則説明会が行われていた。ファンやレースを伝えるメディアの立場からすれば、”シーズンオフ”という感覚があるものの、前年のシーズン最終戦が終わるとすぐに翌年の準備に追われるチームにとっては、”オンもオフもない”感じだと聞いたことがあるが、規定説明会に立ち会うことで新しいシーズンに向けての”キックオフ”がなされたと感じるのではないだろうか。

前回のコラムではGT500クラスの車両についてDTMとの共通レギュレーション「クラス1」に全面的に則ったマシン導入となる点に触れたが、GT300に関しては、レース結果によって与えられるシリーズ得点、さらにウエイトハンディに変更が見られる。

<チームポイント>
1. トップ車両、トップ車両と同一周回またはトップ車両に1ラップ遅れの完走車:3点
2. トップ車両に2ラップ遅れの完走車:2点
3. トップ車両に3ラップ以上遅れの完走車:1点
ちなみに2019年は、2.に該当した場合は1点だったが、今季から2点となり、同車両に3ラップ以上遅れの完走車に対して加点される1点と細分化した。

<ウエイトハンディ>
GT500同様、GT300でもレース結果によって加点されたシリーズ得点の累計を基準としたウエイト積載を「ウエイトエイトハンディ」として実施しているが、そのウエイトがGT300専用で設定した。

1)参戦6戦目まで
前戦までの各戦においてその車両を運転したドライバーが獲得したシリーズ得点の累積1ポイントをGT300クラスは3kgに換算した重量のハンディウェイトを積載しなければならない。(GT500クラスはこれまで同様に2kg)

2)参戦7戦目
前戦までの各戦においてその車両を運転したドライバーが獲得したシリーズ得点の累積1ポイントをGT300クラスは1.5kgに換算した重量のハンディウェイトを積載しなければならない。(GT500クラスは1kg)
結果、第6戦までは昨シーズンよりプラス1Kgが、そしてセミファイナル戦に位置づけられる第7戦では1.5kgとなり、搭載ウエイトは増加に。なお、最終戦はこれまで同様、ノーウエイトでの戦いとなる。


・レース中の激走に対して_改定その2
GT500とGT300の両クラスが入り乱れて見せるSUPER GTならではの激走バトル。直接のライバルを制するため、ときにはカテゴリー違いの車両を”利用”するしたたかさもドライバーには必要だ。各サーキットで、毎回ひやひやもののバトルを目にすることができるのは、そういった頭脳戦のおかげでもある。とはいえ、ヒートアップし過ぎると思わぬアクシデントを誘発することも。攻防戦による接触等で相手にダメージを負わすこともあれば、自身がコースアウトしたりスピンしてポジションを下げることもあるが、そういったレース中のアクシデントに対し、レースディレクターは都度中身を精査し、必要とあらば罰則、つまりペナルティを与えることができる。そして今シーズンは、そのペナルティを一部改正。走行中であってもポジションの見直しを行うことができるようになった。

<インシデント(決勝レース中の罰則)>
レースディレクターはいかなる特別な手順にも従わず黒白旗提示を伴う次の行為に対し、走行の順番を戻す指示をすることができる。
(1)走路外走行による追い越し
(2)接触を伴う追い越し
これらはレースディレクターの権限に属し、レース中の指示によって通知される。この権限はペナルティおよび/または複数のペナルティを課す審査委員会の権限とは関係ない。

つまり、レースディレクターに与えられた権限として、走路外走行による追い越しや接触の末に上げたポジションを元に戻すことができるのだ。これは、通常のペナルティと違って審査委員会の権限とは異なるもの。別途判断を下すことが可能であり、決勝中に迅速かつ公正なレース運営ができるようになるだろう。

<フルコースイエロー>
1.競技長は決勝レース中において、安全上の理由(車両が危険な場所で停止したとき、マーシャルがコース付近で作業しているとき、また類似する状況が発生した場合)で“フルコースイエロー(以下、FCY)”を宣言する。

レース中に激しいアクシデントが起こった場合、仮にコースサイドで車両が停止したとする。コース上ではその処理が必要となり、コースオフィシャルがその付近で作業をすることになる。危険を伴うためにコース上の車両はレーシングスピードでの走行はできず、ペースダウンを強いられる。これまでSUPER GTではセーフティカー(SC)が導入され、速度制限はもちろんクラスごとにレース中の順位を整える必要などがあった。そこで、新たにフルコースイエロー(FCY)を導入。文字通り、コース全周に渡る黄旗状態を意味するこのレギュレーションは、すでに世界の耐久レース等で採用されているシステムだが、ついにSUPER GTでも導入されることになったのだ。

レース中にアクシデントが発生し、FCYが必要となった場合、競技長がFCYを宣言。するとタイミングモニターおよびレースコントロール無線、各車両のコクピット内に備え付けられたディスプレイに開始までの10秒がカウントダウンで表示される。宣言後はすぐに全ポストにおいてFCYボードが提示され、この時点から追い越しが禁止に。FCYになると全コースポストで黄旗が振動表示され、この時点から速度は上限80km/hとなって、速度も監視される。もちろん、FCYが解除されるまでピットレーンに進入することもできない。また、ペナルティ消化も認められない。しかし、出口は開放されているので、仮にFCY発生時にピットにいた車両は、必要作業を終えるとピットを離れることは可能だ。FCY解除の宣言は、タイミングモニターおよびレースコントロール無線、車両のディスプレイで伝えられ、解除宣言が行われた後には全コースポストでグリーンフラッグが振動表示される。これまでSC導入による”泣き笑い”によって思わぬレース結果を招くこともあったが、今シーズンはFCY導入により、グレーな展開を回避できるかどうか、期待が集まる。

SUPER GTならではの醍醐味を加速させるべく採用された新たなレギュレーションも、残念ながらレースそのものが実施されていないためにすべて活用できるかどうかまだ未知数ではあるが、シーズンの幕が上がるや、サーキットを疾走するドライバーたち、それを支える関係者一同は、今シーズンも見どころ多い激戦を披露してくれることだろう。



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