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SUPER GT開幕までもう少し! GT300クラスを席巻するGT3とは?

コラム (2020/06/23)

前回のコラムで、2020年SUPER GTシリーズの開幕が刻一刻と近づいていると記した。さらには、国内自動車メーカーが威信をかけて戦うGT500とは異なる魅力を持つ、GT300クラスの車両について紹介した。また、その中でも近年大きな注目と話題を集めているのがFIA-GT3であるとお伝えしたが、今回はあらためてそのGT3について取り上げてみたい。百花繚乱、バラエティ豊かなGT3。ジェントルマンドライバーはもちろんのこと、経験豊富なプロドライバーをも魅了するGT3とは、いったいどんなクルマなのかを調べてみた。

・FIA-GT3は市販レーシングカー
まずはFIA-GT3の定義から。自動車レースに使用する競技車両にはカテゴライズがあり、そのひとつがGT3である。もともとFIA GT選手権のオーガナイザーを務めていたSROモータースポーツが定めた規定でもある。ちなみに、GTとはグランドツーリングのことを意味し、市販の2シーターあるいは2×2シーターのクーペ車両を改造したものが公認(ホモロゲーション)の対象となる。また、余談ではあるが、GT3は販売されているクルマとはいえれっきとしたレーシングカー。当然のことながら一般公道で走ることはもちろん叶わない。一方、GT”3”と呼ばれるには理由があり、これはかつてGT1、GT2に次ぐ3番手つまりアマチュアドライバーを対象にしたレースで用いられていたため。しかしながら、コスト削減をはかるため、2012年にFIA GT1世界選手権が参加車両の規定変更を実施。結果、GT1に取って代わる車両としてGT3が”主役”へと躍り出ることとなった。これを機に、GTレースといえばGT3車両という流れが確立され、今やGT3車両を用いたスプリントレースや耐久レースが世界中で数多く展開されるようになった。かつてアマチュアドライバー向けだったレーシングカーは、すでにプロドライバーで編成されたワークスチームの参戦が決して珍しいことではなくなっている。なお、前回のコラムにも記したが、SUPER GTで初めてFIA-GT3車両が出走したのは2010年のシーズン途中から。その翌年にはBMW・Z4を投入したNo.4 初音ミク グッドスマイル BMW(谷口信輝/番場琢組)が早くもクラスチャンピオンを手にする結果を出している。

・CPに優れた”既製”レーシングカー
もともとレース好きのアマチュアドライバーが用いる車両として誕生したGT3。これまで数多くの車両がGT3として存在したが、今シーズンのSUPER GTには、メルセデスAMG GT3、ポルシェ911 GT3 R、アウディR8 LMS GT3、BMW M6 GT3、ランボルギーニ・ウラカン GT3、アストンマーティン・ヴァンテージ AMR GT3、マクラーレン 720S GT3といった欧州車に加え、ニッサンGT-RニスモGT3、ホンダNSX-GT3、レクサスRCF GT3の日本車が参戦する。かつてSUPER GTでのGT500とGT300のクラス区分として、見た目の大きさでの違いというものがあった。今でもGT300クラスのトヨタ・プリウスGTやスバルBRZなどはどちらかといえばコンパクトな車体であるため、GT500クラスとの違いは一目瞭然なのだが、欧州車のGT3ともなれば、その大きさはGT500クラスに引けを取らない。また日本車のGT3勢はGT500クラスのボディと同様であるため、ゼッケンやカラーリングの違いでしか区別できない。実際GT300、GT500の両クラスが入り乱れた状態でバトルが繰り広げられれば、一瞬クラスを間違えてしまいそうな感覚になることもあり、一種の危険要因になりかねない。

ところで、なぜこのように日本のSUPER GTにおいても欧州車を主としたGT3車両での参戦がメジャーになったのだろう。GT300クラスに挑むのは、プロドライバーを擁するチームもあればジェントルマンドライバーで構成するチームもある。その中で、もともとクルマ好き、レース好きであるジェントルマンドライバーたちがレースをするにあたり、乗ってみたいのはやはり憧れていたクルマや好きなメーカーの車両なのではないだろうか。FIA-GT3にはバラエティに富む車両が用意されている。その中から一台を選択した、というのが最もな理由ではないだろうか。そこで次なる疑問が浮上する。それは、「車両によってポテンシャルが異なるのでは?」ということ。これも前回のコラムで述べたように、あくまでもイコールコンディションを前提とするBoP(パワー・オブ・バランス)、いわゆる「性能調整」が存在するため、心配ご無用。あらゆる点からクルマのパフォーマンスが精査され、各車の性能を調整することで拮抗した戦いを繰り広げることが可能になっている。

車両の開発はお金をかければかけるほど、速さや強さを追求できるだろう。当然、メーカーにはその知識と技術がある。ところが、レースレギュレーションでBoPを導入する以上、いくらライバルよりもズバ抜けた性能を準備したところで、”調整”という足かせをつけられてしまえば意味がない。ライバルと”そこそこ”足並みを揃えるようなポテンシャルを用意することが、GT3車両としての存在価値なのかもしれない。

とはいえ、各車両にはそれぞれ個性があることを忘れないでほしい。またそれは、各サーキットのコースレイアウトやタイヤパフォーマンスとの相性によって、予選での速さや決勝での強さに比例して現れる。シーズン中はどのGT3車両がどういう活躍を見せるのか、その点を意識しながら観戦するのも面白そうだ。



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